先月は帰国したばかりだったにも関わらず、通常通り、エンタメバスツアーThe Rideでの仕事、それに加え、オフブロードウェイでのパフォーマンスが加わり、有難い時間を過ごさせて頂きました。 本当に周りに感謝です。
ニューヨーカーの条件
約半年の日本滞在を終え、アメリカに帰ってきて、空港に降り立った瞬間のあの匂い。いつも帰ってくる時は思うけど、あの独特の匂いがある。お世辞にも良い匂いとは言えないが、どこか懐かしく、そしてまた新たな挑戦の場所と思い知らされる匂い。
今回は荷物が相当あったので、初めて空港からウーバー（タクシー）を使って自宅まで戻ろうと思ったら、「乗り場はここじゃないよ、こっちこっち、ドライバーには連絡とってあるから」と（親切に）言われ、Wifiも切れてしまったので、ついて行ったら、謎の屋上へ。
そして荷物も（丁寧に）のせてくれて、「乗って乗って」と言われたのだが、ウーバーは事前に値段が分かる為、いくらか聞いた所、本来かかるはずであろう値段の２倍を提示。そして、身分証明書見せてと言ったら拒否。そして、連絡が取れてあるはずの、ウーバーの運転手からの電話が鳴り、「どこへいるんだ？」と言われる始末。
通称白タクと言われる、法外な値段を取るタクシーと後から判明。ニューヨーク に８年住んでいても、その巧妙な話術とタイミングに一杯食わされる所でした。結局頼んでいたタクシーもキャンセルになってしまい、地下鉄で帰る事に。
地下鉄までのエスカレーター（上り）も動いていない始末。地下鉄は、鈍行しか止まらない僕の最寄り駅には止まらず、（安定の） 急行しか動いておらず 、結果急行が止まる所から通常のタクシーに乗り込む。
おそらくニューヨーク に住んでいる人にとっては、結構あるあるだと思われます。
だからこそ思う、
周りに流されていたら自分がダメになる。最終的に信じられるのは自分自身だけ。
決してこの街を悲観しているわけではなく、とっても暖かくハートフルな瞬間もたくさんの人から感じられる。だけれども、文字通り世界中からたくさんの移民が集まれば、多種多様な考えがあるわけで。
それでもこの街で生きる決めた以上、その素晴らしさを生かすことを考えて、捨てたものについてはあきらめるしかない。
人生を真に貫こうとすれば、必ず、条件に挑まなければならない
とある本で読んだ事がありました。
覚悟を決めて、使命を全うする。その覚悟さえあれば、何が来ても怖くない、怖気付く必要もない。
先日、日本で行った公演のいくつかでもそうだが、 一つの公演を作り上げる時に日本ではたくさんのスタッフが関わってくれた。
会場整備やスタッフ、集客や場所確保など、僕たちパフォーマーは踊る事だけに集中できた。 だけど、こちらでは少し違う。演者は踊るだけではなく、一つの公演を作り上げる段階から関わり、開演中も様々な事（舞台装置、照明、音響等）に気を使って、公演を滞りなく行う事が求められる。
日本の学校で行う講演では、準備から講演の流れの全てを一人で行う事も少なくない。表現者である以上、その芸を磨き続ける事が確かに必要な事かもしれないし、本来はそうでなくてはいけないかもしれない。が、その苦労を分かっているからこそ、その有り難みを理解する事ができる。
ニューヨークで長年生きている人は、他人から色々な事も言われながらも、自分の生き方を貫いている人が多いように感じる。だからこそ他人に干渉する事なく、依存もする事なく、生き抜いている。強い生命力がそこにある。
それが最低限、ここニューヨークで生き抜く条件。
他人に依存せず、期待せず、でも時に頼って、責任は全部自分でとる。
ここにいると嫌でもそれを思い知らされます。だからこそやり甲斐があり、挑戦の街だと長年言われ続けてきた所以。
ニューヨークとういう街と、ここで出会った人たちが、僕に貫く強さを教えてくれた。
次は更に飛躍するために、僕は２０１９年に向け、あと１ヶ月、残りの３１日間で、自分で決めた信念に縛られるのではなく、何のための信念かをもう一度考えてみようと思っています。そこにフォーカスする事で、また新たな景色を見るために。
まだまだ先の予定にはなりますが、２０１９年度も６月くらいから長期帰国しようと考えています。僕も日米の活動がいつまでできるのか、分かりません。だからこそ今しか無い機会は今掴みたい。
みなさまにとって僕が何を供給できるか分かりません。が、このアメリカと日本で得た経験を共有し、何かみなさまとその周りの人達が今より1mmでも生きる事を楽しんでくれたら嬉しく思います。
それでは、最後の月も最高に楽しんで参りましょう！
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